雷といえば夏をイメージするくらい、雷が多い季節ですよね。
時には地上に落雷して、人や建物に大きなダメージが出ることも。「ゴロゴロ・・・」と音が聞こえてきただけで怖くなりますよね。
他の季節に比べてどうして夏は雷が多いのか、あなたはご存知でしょうか?
今回は夏に雷が多い理由など、雷にまつわる事をご紹介していきます。
意外と知らない夏に雷が多い理由とは?
なんとなく知っているようで、意外と知らない雷のしくみを分かりやすくご紹介しますね。
雷が起こるしくみって?
夏は晴天が続き、気温が高いため、地面が熱せられます。そのため上昇気流が発生しやすい状況になります。
上昇気流が強くなってくると積乱雲という雲ができます。雷はこの積乱雲の中で発生します。
夏によく見る入道雲も積乱雲の一つなんですよ。
雲というのは氷の粒や水滴でできています。氷の粒は空気の流れで雲の中をあちこち移動するんです。
移動してぶつかったりしていくと、次第に静電気を帯びてくるんですね。
そう、冬場に車のドアを触ると手にビリッとくる、あの静電気です。
雲の上の方にプラスの電気が、雲の下の方にマイナスの電気がだんだん集まってきます。
このマイナスの電気がたまって限界に達すると、地上へ放電されます。これが雷ということです。
上昇気流が強いと氷の粒が落下しないのですが、弱いと落下し、これが雨となります。
雨を伴った雷の場合は、こういったことが起こるんですね。
雷は実は5種類あります。
②渦雷・・・発達した低気圧、台風などにより発生する雷。熱雷や界雷に似ています。
③界雷・・・前線付近で寒気が暖気を押し上げることで発生する雷。
④熱界雷・・・熱雷と界雷の両方を併せ持つ雷。激しい雷雨を伴う場合が多いです。
➄火山雷・・・火山噴火によって発生する雷。
雷ってこんなに種類があるとは知らなかったです。今まで説明していたのは、①熱雷のことになります。
夏に雷が起こりやすいのはどうして?
夏は気温が高く、蒸し暑くて晴れた日が続きます。そのために、積乱雲が発生しやすい状況が作られやすいんですね。
積乱雲ができるということは、おのずと雷が発生しやすいということになります。地域では太平洋側が多いようです。
都心部では雷や激しい雨が急に起こる、ゲリラ豪雨が近年発生することが多くなりましたね。
ヒートアイランド現象により、より高温になりやすく、積乱雲が急に発達するため、ゲリラ豪雨が起こりやすくなっています。
雷が夏の始まりと終わりを告げる?
夏の始まりということは、梅雨明けということですね。
梅雨は、梅雨前線が太平洋高気圧によって押し上げられていき、明けていきます。梅雨が明けると晴天になり、上昇気流が発生しやすくなります。
先ほど述べたように、上昇気流が発生し、積乱雲ができ、雷が発生しますよね。
梅雨明け頃の雷は「梅雨雷」と呼ばれています。晴れた日の午後に発生することが多いです。
では夏の終わりはどうでしょうか?
夏から秋へと変わろうとするとき、北から前線を寒気が押してくるようになります。
そのため雷を伴い、南下してくるので、夏の終わりにも雷が多くなります。
夏の始まりと終わりには、雷が生まれやすい気象条件になるんですね。
まとめ
夏に雷が多いのは、高い気温のため、上昇気流が生じ、積乱雲が発生するためなんですね。
そして、夏の始まりと終わりには発生しやすい環境になるのもわかりました。
夏ですから、海や山、プールでのレジャー時に雷が起こることも多くあります。
雷鳴が聞こえてきたり、雲行きがあやしいと思ったら、すぐ安全な場所へ逃げましょう。でないと大きな被害に遭うかもしれません。
スマホなどで、まめに天気をチェックするのもオススメです。
夏は天気が急に変わりやすい季節ですから、気をつけたいものですね。