夏の時期は雷がよく発生しますよね。光るのも怖いですが、ゴロゴロ!やバリバリ!とあの大きな音はとても苦手です。
雷が電気なのはわかるけど、どうして音がなるんでしょうか?
雷の音になぜ違いがあるのか、案外知らないことが多いものですね。雷がなぜ音がなるのか、音の違いについて、ご紹介していきます。よければ最後まで記事にお付き合いください。
雷はなぜ音がなるの?
意外ですが、雷は地表に落ちた時に音がするのではありません。雷は夏によく見る積乱雲(入道雲)の中で発生します。
夏の地上が30℃あっても、上空になるほど気温が下がり5000mの上空では氷点下と、温度に違いがあります。
雲の中は冷やされ、水滴だけでなく、氷の粒もできます。
氷の粒は上昇気流によって動き、小さな氷の粒は雲の上のほうへ、大きな氷の粒は下の方へ移動します。
氷の粒はぶつかり合い、摩擦が生じて静電気が発生してくるんですね。冬場にセーターを脱ぐときにバチッとする、あの静電気と同じです。
雷が発生しない雨雲の中も、氷の粒はあり電気もありますが、雷雲と比べると小さいものです。
やがて静電気がたまってきますが、空気中は電気をほぼ通しません。一般的に、電気は電線や鉄を伝わって流れますよね。
放電できず雲の中でどんどん電気がたまっていくと、限度を超えてしまい、突然電気が流れ出します。
雷の電気はとても強いために、空気中でも無理やりに流れてしまうのです。
雲の中でたまった電気が地表との間で放電する時、空気は3万℃ほどに熱せられ一気に膨張します。これは太陽の表面温度の5倍近い温度なんですね。
雷の電圧は1億ボルト、電流は10万アンペアと、想像つかないくらいのエネルギーですよね。知れば知るほど、雷のエネルギーの凄さがわかります。
雷で空気が膨張すると振動し、それが大きな音=雷鳴となります。
これが雷の音がなる仕組みです。
空気が一気に膨張すると、振動以外に稲妻の近くでは音速を超える「衝撃波」が生じるので、より大きな音がします。
大音量のため建物が揺れたりする原因になるので、かなりのパワーですね。雷が木や避雷針に落ちた時、つまり雷がゴールに達した際も衝撃波が生じます。
木の下にいると危ないのは、感電だけでなく、衝撃波で吹き飛んでしまうからです。
これは本当怖いですよね。
ゴロゴロ!バリバリ!雷の音ってなんで違うの?
雷が落ちた場所までの距離によって、雷の音や大きさが異なってきます。
ゴロゴロは遠くで
ゴロゴロ!は距離が遠い時で、長く音が続きます。雲が遠くにあるからですね。また低音は高音より遠くまで伝わりやすい性質があります。
雷からの距離が遠くなると音は変形して伝わります。音が届くまでの間に山や建物に反射したり、残響音が生じたりと変化します。
高い音は低い音より距離が短いので、ゴロゴロは低い音の部分だけが残って聞こえてくるのです。
バリバリは近くで
バリバリ!は距離が近く、音が短く鋭く聞こえます。音が大きいので、どこかに落ちたかな?と不安になる、あの音ですね。そばで手をパンと叩くとすぐに伝わるように、距離が近い乾いた音は、はっきり伝わります。
雷が近いのか、遠いのか、これで知ることができますね。
雷の音はなぜ不規則?
音が均一にならないのは、雷が地上に落ちるまでの間、まっすぐに落ちないからです。雷は電気を通さない空気の中を通るので、まっすぐ進まずあちこち曲がって進みます。
進み方はランダムで雷ごとに違います。そのため音が不規則になり違った音になるのです。
雷の音は距離や周波数、反射など、様々な影響を受けるんですね。
まとめ
雷の音がなる仕組みや、距離などの違いで音が異なることがわかりましたね。夏は天気が急変しやすいので、注意が必要です。
海や山、広い公園などに夏は出かけることが多いので、雷は気をつけたいですね。雷がゴロゴロ!となっている間に避難して、自分の身を守りましょう。