雨の日に雷が鳴って、怖い思いをすることは多いですよね。ニュースで毎年のように雷が落ちてきて怪我をした、というものをみると、ますます恐ろしさを感じます。
しかし、なぜ雷は高いところに落ちるのだろうと考えたことがありますか?
今回は、雷はどうして高いところに落ちるのか、またなぜ木に落ちるのかについてご紹介します。
雷はなぜ高いところに落ちるの?
雷が鳴ると外を歩くのが怖いので、早く室内に入りたくなりますよね。雷に当たる確率はかなり少ないのですが、やはり自分に雷が落ちてきたら、と考えると寒気がします。
雷は高いところに落ちる傾向があります。まずはその理由について見ていきます。
雷が高いところ落ちる理由
今まで雷が落ちた場所を調べてみると、確かに高い所の方が低い所よりも多いです。しかし、雷は高い所をねらって落ちてくるのかと言うと、そうではないのです。雷には高さを測定する機能などありません。
しかし、結果として高い建物に雷が落ちていることが多いため、落雷を受ける建物の側にも理由があるということが考えられます。
地面が帯電したとき、建物にも帯電して、地面と高い建物の屋上が同じ強さで帯電したら地面に届く前に建物の屋上に達しますよね。これによって高い建物は地面よりも雷が落ちやすいと言えます。
この場合には、高さ自体ではなく、上空の雷撃点の近くにあった帯電物が原因で高い場所に落雷したと言えるので、落雷は、落ちてくる側だけの理由ではなく、落ちる地面や海面との関係で決まるのです。
雷はなぜ木に落ちるの?
では次に、雷が木に落ちる理由について見ていきましょう。
よく、小さい頃に雷が鳴ったら木に近づかない方が良いと言われましたよね。テレビ番組などでも木に落ちることが多いため離れるようにというのを目にすることが多いです。
なぜ雷は木に落ちるのでしょうか。
高い木が一本だけあって、その周りに建物などがない場所がありますよね。そのような場所が、一番危険です。高い木は、避雷針の代わりになり、雷が落ちやすくなってしまうためです。
もし樹木の下に避難したときには、もしその樹木に雷が落ちたら、体に側撃雷を受ける可能性があるのです。
さらに、避雷針などに雷が落ちた場合は、そのまわりに強い磁界が発生します。そして、周辺の物体に誘導雷が発生するのです。
このとき周囲の物体がもし人間であれば、誘導雷によって感電する可能性があるためとても危険なのです。
雷の時に近くに木があったら?
しかし、木から2メートル以上離れていれば、危険は少なくなるといわれています。
そのため、木のそばで雷が鳴って近づいてきているなと感じたときには、木から2メートル以上離れたところにしゃがんで避難して下さい。
金属類は外した方が良いのかなと疑問に思う方もいらっしゃるかと思いますが、雷の落ちやすさに金属類は関係がないようです。
落ちたときのことを考えると、傘などは差さないようにした方が安全でしょう。また、しゃがんだときにできれば足を閉じるようにして下さい。電流の入りと出が足を閉じることでなくなるので、帯電しにくくなります。
雷が鳴っているときに雨が降っていて近くに建物がないと、つい木の下に逃げたくなってしまいますが、絶対に木の下はやめて下さい。
木よりも人間の方が電流が流れやすいのです。木に落ちた雷の電流は木からすぐに人間に移り、帯電して地面に流れます。
まとめ
今回は、雷はどうして高いところに落ちるのか、またなぜ木に落ちるのかについてご紹介しました。
雷がごろっと鳴ったらもう危険だなと思って避難を始めることをおすすめします。実際に被害に遭った人はまだ落ちるとは思わなかった、遠いと思ったと口を揃えて言います。
雷が落ちてくると命の危険もあるということをわすれないで下さい。
まずは木の下に行くというのは絶対に避けて下さいね!
なぜ高いところに落ちるのかについて知らなかったという方は、これらを踏まえて雷が鳴ったときには気をつけて下さいね。